ここからは要指示医薬品を含む動物用医薬品に関する情報を提供しています。

獣医療関係者を対象に、日本国内で動物用医薬品を適正に使用いただくため、日本の承認に基づき作成されています。

獣医療行為に携わっている方を対象にしており、一般の方、日本国外の方に対する情報提供を目的としたものではないことをご了承ください。

※要指示薬は獣医師等の処方箋・指示により使用してください。

獣医師・獣医療関係者 一般の方

使用上の注意(基本的事項)

1.守らなければならないこと

(一般的注意)

  • 本剤は、要指示医薬品であるので獣医師等の処方箋・指示により使用すること。
  • 本剤は、効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
  • 本剤は、定められた用法・用量を厳守すること。

(犬に関する注意)

  • 本剤投与後に嘔吐して本剤又はその一部を排出した場合は、再投与について獣医師に相談すること。
  • 本剤の投与を繰り返す場合は、投与した日から1ヵ月以上の間隔をあけること。

(取扱い及び廃棄のための注意)

  • 小児の手の届かないところに保管すること。
  • 本剤を廃棄する際は、環境や水系を汚染しないように注意し、地方公共団体条例等に従い処分すること。
  • 使用済みの容器は、地方公共団体条例等に従い処分すること。

使用上の注意(専門的事項)

① 対象動物の使用制限等

  • 次の動物には投与しないこと。
  • 8週齢未満の犬[8週齢未満の犬に対する安全性は確立されていない]
  • 体重1.5kg未満の犬[体重1.5kg未満の犬に対する安全性は確立されていない]
  • 交配予定の犬及び妊娠・授乳中の犬[交配予定及び妊娠・授乳中の犬に対する安全性は確立されていない]
  • 次の動物に投与する際は、健康状態を確認し、投与の是非を慎重に判断すること。
  • てんかん発作の病歴のある犬[本剤は神経伝達物質受容体に作用する]

② 重要な基本的注意

  • 本剤の投与前に必ず血液検査を行い、ミクロフィラリアがいないことを確認した後、投薬を行うこと。犬糸状虫感染犬に本剤を投与する場合は、成虫及びミクロフィラリアを駆除するなど適切な処置を行い、投薬を行うこと。
  • 本剤はMDR1遺伝子変異のある犬を用いた試験において忍容性が示されているが、コリー犬及びその系統の犬種は他の犬種に比べて安全域が狭いことが示されていることから、これらの犬種に対しては、用法・用量を厳密に守ること。

③ その他の注意

  • 本剤のノミに対する効果は1ヵ月間持続する。
  • 本剤は、投与後少なくとも1ヵ月間はノミの産卵を抑制する。
  • 本剤のマダニに対する効果はHaemaphysalis
    longicornis
    及びRhipicephalus sanguineusに対して5週間持続することが確認されている。
  • 本剤は、ノミ又はマダニの寄生又は寄生リスクがある場合及び蚊が発生する場合であって、これ以外の効能(犬回虫、犬小回虫及び犬鉤虫の駆除)のいずれか1つ以上を必要とする犬への使用が推奨される。
  • 本剤は、犬に寄生したノミ及びマダニの駆除等を目的とする動物用医薬品であり、これらの寄生虫が媒介する疾病の伝播を阻止できるかについての検討は行っていない。
  • アベルメクチン系薬剤感受性コリー犬を用いた対象動物安全性試験において、サロラネル/モキシデクチン/ピランテルパモ酸塩(ピランテルとして)を最大実投与量(2.4/0.048/10mg/kg)の3倍量で単回経口投与した際の忍容性が確認されている。
  • いかなる種類の駆虫薬においても、それらを頻繁に反復使用することによる耐性獲得の恐れがある。したがって、耐性が獲得されることを制限するため、対象寄生虫の現在の感受性についての個々のケースの判断及び各地域の疫学的情報に基づいて本剤を使用すること。