作用機序
シンパリカが今までのノミ・マダニ駆除薬とどう違うのか。
ノミ・マダニに対して働くメカニズムをご紹介します。
GABA及びグルタミン酸塩は無脊椎動物の中枢神経系における主要な抑制性神経伝達物質である。
サロラネルはGABA-及びグルタミン酸-開閉型イオンチャネルを通る塩素イオンの流れを遮断する。
これらのチャネルを阻害する結果、ノミ及びマダニの神経刺激が亢進され、過剰な興奮状態となり死に至る。
サロラネルは、
一部の薬剤に耐性を示すNCA-ⅠA結合部位ではなく
NCA-Ⅱ結合部位に作用する為、薬剤耐性ノミへの効果が期待され、
哺乳動物への影響がほとんどない事が示唆される。
イソオキサゾリン系化合物は
NCA-Ⅱ結合部位に作用
NCA-IA結合部位に対する作用はほとんどない
NCA-Ⅱ結合部位は哺乳動物では認められない、もしくは非常に低感受性である事が明らかになっている
※NCA:Noncompetitive Antagonist
GABA受容体に対する抑制成分が結合する部位にはNCA-ⅠAとNCA-Ⅱがあり、NCA-ⅠA結合部位で薬剤耐性が見られる場合でもNCA-Ⅱ結合部位作用成分は影響を受けない。
薬物動態
[2mg/kg 単回経口投与後]
パラメータ | ビーグル成犬(>6ヵ月齢) |
---|---|
絶食 | |
Cmax(μg/mL) | 1.10 |
Tmax(時間) | 3 |
AUC0-∞(μg・h/mL) | 245 |
平均経口生物学的利用率(%) | 86 |
平均T1/2(日) | 11 |
タンパク結合率 | >99.9% |