豚呼吸器複合病 (PRDC)
複数の病原体の感染により、豚が呼吸器病を示した状態
単一の病原体感染なら無症状もしくは軽い症状であるものが、複数の病原体に感染することにより症状が重篤化し、生産者の経済的損失が大きくなります。
PRDCの発症には以下の4つの要因が関わっています。
1) 豚の抵抗力低下 2) 飼養環境の悪化 3) 細菌感染 4) ウイルス感染等
養豚経営の大規模化や多頭飼養化傾向が進む現在、PRDC対策が非常に重要です。
PRDCによる被害を軽減するためには、飼育環境の改善 (飼育密度、換気、温度、湿度などの管理) とワクチン接種による適切な対策を行うことが重要です。
発症した場合は早期の治療が必要です。豚の呼吸器病の中でも豚マイコプラズマ性肺炎 (MPS) は、日本の養豚場に広く浸潤しており、感染すると豚の防御機能 (抵抗力) が低下し、他の細菌あるいはウイルスに感染しやすくなります。
このため、PRDCの基礎疾患としてMPSをコントロールすることが非常に重要です。